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いつかの日記

土曜日 晴れ

 

友人とご飯を食べに行った。彼女おすすめの韓国料理屋に行こうとかねてから約束していたので、昨日のうちに私が電話で予約しておいたのです。

 

豚足、ナムル、サムギョプサルなどをたのみ、いそいそと前掛けをつける友人ならって、私も紙でできたひもを首の後ろで結わえてそなえた。

 

韓国料理屋なのになぜか中東系のお兄さんがヤキマスネ~と肉を焼いてくれる。

 

いい音、いい匂い!鉄板が少しななめになっていて下になっているほうにあいている小さな穴から、肉の油がぽたぽたと落ちていく。穴の外側には金属の小ぶりなボウルが置いてあって、そこに油はどんどん溜まっていく。

 

肉が焼ける音は雨の音に似てるなあとしみじみ思う。学生のころ私が一番好きだったのは雨の音がひたすら流れるCDだった。そのほかに持っていたのは「中国の川を小舟で渡る音」とか、「波打ち際の潮騒」みたいなやつか、ジャズ…今でこそポップスやロックも聴くけど、当時は人の声をあまり聴きたくなかった記憶がある。


肉(お店の人がハサミでぱちんぱちんと切ってくれた)を葉っぱで巻いて食べるんだよと友人が教えてくれたので、そのように食べてみる。彼女が肉と一緒にネギサラダをたっぷり巻いていたのでまねをしてみたらすごくおいしかった。でも、肉はほんの少しでいいな。野菜が全部おいしかったので、にんにくが効いた塩のたれにつけてたくさん食べた。ナムルも豚足もとてもおいしく、しかも安かった。

 

食べた後は電車で移動して散歩をしながら友人をカメラにおさめる。撮られるのはすきだから、と言って好きに撮らせてくれた。人ごみの中をつるつると歩き、ときおり気になるものを見つけては、ねぇー!これなんだろう?と私を呼んでくれる。私はぼんやりした長女で、彼女のほうは気遣い屋な末っ子だからか、いつもこうだ。今日は輸入物の雑貨屋で全部の指にゴテゴテの指輪をはめて「じゃーん!」と見せてくれたり、「たいへん、少し先にスケボー集団がいる!」と教えてくれたり。

 

アイスコーヒーを飲んでだらだらと話しているときに、職場の運動会に参加するんだと話したら、じゃあスニーカー買いにいこ!とやる気をみなぎらせていた。

 

ぱっと見てまわり、「これにする、買ってくるね」と言って私が振り返ったら、友人は私が選んだやつの色違いを手にしてにこにこしていた。10年友達をしていて初めておそろいのものを買ったのでお互いどぎまぎしたのか、ワザとじゃない、純粋にこれがほしい気持ちが偶然一致しただけ、と言いあいながら改札まで歩き、すぱっと解散。途中ファッションビルでお化粧を落とすクリームを買って21時ころ帰宅。夜の匂いも春になってきたな。少し水っぽいような土の匂いがした。